1. はじめに

目的および内容

Nintendo Dev Interface(NDI)は、任天堂プラットフォームの開発環境のインストールおよび更新を管理するために設計されたアプリケーションです。各パッケージを個別にダウンロードする代わりに、対象のパッケージ一式を選択すれば、適切にインストールされます。パッケージどうしの依存性が NDI で自動的に処理され、適切なパッケージのみが選択されます。追加機能としては、新たにリリースされたバージョンへのソフトウェアの更新、開発環境の配布、および新しいファームウェアとソフトウェアを使用した開発ハードウェアの更新があります。

本書では、Nintendo Dev Interface のグラフィカルユーザーインターフェースについて説明します。

システム要件

  • Microsoft Windows 7 64-bit オペレーティングシステム(Service Pack 1 適用済み)または Microsoft Windows 10 RTM オペレーティングシステム
  • 1366 x 768 の最小ディスプレイ解像度
  • 管理者権限
参考:

NDI は一部の仮想マシン構成とは互換性がありません。


重要な情報

認証

NDI の機能の多くは、Nintendo Developer Portal(https://developer.nintendo.com)に接続しているときにのみ使用できます。このポータルを使用するには、有効な Nintendo Developer ID が必要です。

Nintendo Developer ID を作成するには、https://developer.nintendo.com/register の手順に従ってください。

アンチウイルス

NDI ではファイルが PC にダウンロードされ、インストールされます。そのために、アンチウイルスソフトウェアによっては NDI が悪意のあるソフトウェアとして誤認識されることがあります。このような状態に陥らないようにするには、アンチウイルスソフトウェアに NDI を例外として追加しておきます。例外を追加する方法については、お使いのアンチウイルスソフトウェアのマニュアルを参照してください。

シンボリックリンク

NDI では PC 上のフォルダーやフォルダーの中身を管理します。このため、他の場所へシンボリックリンクを作成して手作業で開発環境を変更すると、アプリ停止やデータ損失など NDI で予期せぬ挙動を引き起こします。シンボリックリンクには対応していませんので、開発環境フォルダー内でシンボリックリンクの使用はお控えください。

NDI のデータ

NDI では、ユーザーが簡単に理解できるような方法でソフトウェアを収集するための、さまざまな特殊な概念とデータが使用されています。次のセクションでは、NDI がどのように機能し、データを管理するかについて、主要な概念を説明しています。それらの概念に注目しながら、このドキュメントを確認してください。

NDI でインストールの中心となるものはパッケージです。パッケージとは、ソフトウェアのインストール、更新、構成で必要となるデータが含まれた事前構成済みのコンテナです。これらのパッケージは、同じソフトウェアのさまざまなバージョン(バージョン 2.0 と 2.3 など)を含むファミリーにまとめてグループ化されています。ファミリーに属するパッケージの個々のバリアントをリリースと呼びます。同じファミリーのリリース同士でも、属性に基づき、異なるものとして扱われる場合があります。このような属性としては、言語またはロケール(リリースに付属するドキュメント、ツールやプログラムで生成されるテキストなど)、リリースが動作するリージョン(US、EU、JP など)などがあります。例えば、NintendoSDK ファミリーの中で、NintendoSDK 1.0.0(英語)はリリースの 1 つであり、NintendoSDK 1.0.0(日本語)はそれとは別のリリースです。

パッケージの集合は NDI によって環境にインストールされます。環境とは、パッケージの特定の組み合わせとそれが保存されているフォルダのことです。各環境は互いに独立しています。つまり、ある 1 つの環境で実行した操作は他の環境には影響しません。設定できる環境の数は主に、使用可能なハードディスクの空き容量によって制限されます。環境の名前だけは固有でなければなりませんが、環境の内容そのものが固有である必要はありません。したがって、それぞれが同じ SDK および異なる組み合わせのソフトウェアを持つ複数の環境を自由にインストールできます。環境を作成した後は、そこから個別の項目を削除することはできません。ただし、内部ソフトウェアを更新したり、初回のインストールで除外したソフトウェアを新規に追加したりすることはできます。

環境ごとに、その環境に関連付けられたベースがあります。ベースであるパッケージは、その環境の基礎と見なされます。インストールのプロセスでどのパッケージを利用できるかはベースによって決まります。例えば、NintendoSDK パッケージは、その NintendoSDK を使用してパッケージをインストールするあらゆる環境のベースパッケージです。

環境を作成するときに、必要に応じて製品を選択できます。製品を選択すると、その製品に関連するソフトウェアのみがインストールされるように、インストール対象のパッケージが選別されます。

環境によってはグローバルパッケージが存在することがあります。これらのパッケージは一度だけインストールされ、その後はそれらのパッケージと互換性のあるあらゆる環境で使用できるようになります。ある 1 つの環境でグローバルパッケージを変更すると、通常のパッケージと異なり、すべての環境でそのパッケージが変更されます。

環境を作成するときには、パッケージのセットをバンドルとして組み合わせます。これによってソフトウェアの選択が容易になります。ほとんどのバンドルは、特定の機能を提供するソフトウェアで構成されているか、特定のタイプのユーザーを対象として作成されています。